はじめに|広さはあるのに狭く感じた玄関
1軒目の玄関は、決して狭いわけではありませんでした。
収納もあり、不便を感じていたわけでもありません。
それでも帰宅するたびに、
「なんとなく狭く感じる」
という違和感がありました。
家づくり中は、
・何帖あるか
・収納量は足りるか
ばかり気にしていましたが、住んでみて分かったのは、玄関の印象は面積だけでは決まらないということです。
そこで2軒目では、
広さを増やすことよりも、
・視線の抜け方
・横方向の広がり
・家族の動線
を意識して計画しました。
実際、2軒目の玄関は1軒目より少し広くなっていますが、増えた面積は約0.6帖ほどです。
数字だけ見ると大きな差ではありません。
それでも体感は大きく変わりました。
それ以上に大きかったのは、「見え方」の違いでした。
① 1軒目の玄関で感じていた違和感
1軒目の玄関は面積不足ではありませんでした。
原因は、玄関に入った瞬間に視線が止まってしまうことだったと思います。
人は無意識に奥行きを見て空間の広さを判断します。
そのため、正面で視線が止まると実際より狭く感じやすくなります。
逆に、視線が奥へ流れるだけで空間の印象は大きく変わります。
② 開放感は面積よりも“視線の抜け”だった

2軒目で意識したのは、
・玄関ホールの横幅を確保する
・視線が奥へ流れるレイアウトにする
ことでした。
特に効果を感じたのは横方向の広がりです。
1軒目のホール幅は約273cm。
2軒目は約364cmになりました。
正面の奥行きはむしろ短くなっていますが、左右に広がりを感じられるため、体感は大きく変わりました。
③ 視線が止まらない間取りを意識した

玄関ドアを開けると、視線は真正面ではなく斜め方向へ流れます。
意識したのは、
「見えすぎないけれど閉塞感もない状態」
でした。
玄関から家の中が丸見えになるのは避けたい。
でも壁で塞ぎすぎると圧迫感が出る。
その間を狙った結果、
・視線を斜めへ逃がす
・空間に余白を残す
・正面で止めない
という今の形になりました。
▼玄関ホールに採用したのは、エコカラットプラスのルドラのホワイトです。
④ 玄関ホールを“通路”ではなく“ハブ”にした
実は、2軒目で変わったのは見え方だけではありません。
玄関ホールの役割そのものも変わりました。
1軒目は、
・リビング
・洗面室
・アウター収納
・階段
へ向かうための通路でした。
一方2軒目は、
・リビング
・洗面室
・脱衣室
・ファミリークローゼット
・朝準備クローゼット
・アウター収納
・玄関収納
・階段
へつながっています。
つまり、単なる廊下ではなく、
家族が行き来する中心の場所になりました。
面積だけを見ると広く見えますが、その多くは家族の動線として活用されています。
そのため、「広い玄関を作った」というより、「玄関ホールに複数の役割を持たせた」という感覚に近いかもしれません。
⑤ 北海道なのにリビングドアをなくした理由
1軒目ではパネルヒーターを採用していました。
ただ、子どもたちは何度も出入りするため、リビングドアは開けっぱなしになることがほとんどでした。
そこで2軒目では全室床暖房を採用し、
「どうせ開けて生活するなら最初からつなげよう」
と考えました。
その結果、
・空間が広く感じる
・玄関の圧迫感が減る
・移動がスムーズになる
というメリットを感じています。
⑥ ドアがなくても生活感が見えない工夫
リビングドアをなくすと、
「玄関から室内が丸見えにならない?」
と心配になるかもしれません。
我が家もそこは気になっていました。
そこで意識したのが、
ドアで隠すのではなく視線をコントロールすることです。
玄関からリビングへ向かう動線を少しずらしているため、ドアがなくても室内は見えません。
開放感とプライバシーの両立を目指しました。
まとめ|玄関の印象は何帖あるかでは決まらない
1軒目の玄関で感じていた違和感は、面積不足ではありませんでした。
2軒目では、
・視線の抜け
・横方向の広がり
・動線の集約
を意識して計画しました。
実際に増えた面積は約0.6帖ほどです。
それでも体感は大きく変わりました。
家づくりでは、
「何帖あるか」
に目が向きがちです。
でも実際に暮らしてみると、
玄関の満足度を左右していたのは、
広さそのものよりも、どう見えて、どう使うかでした。
玄関を計画するときは、面積だけでなく「視線がどこへ抜けるか」「家族がどう通るか」まで考えてみると、同じ広さでも印象は大きく変わるかもしれません。
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